6 恩意識が日本人への影響 9
6.1 プラス影響 9
6.2 マイナス影響 9
7 まとめ 10
参考文献 11
1 研究の目的と意義
日本民族には強い「恩」意識がある。「恩返し」の思想は日本人の心に深く根を下ろして揺るぎない。日本人は日常の交際に誰でも「知恩」、「受恩」そして「感恩」という気持ちを持っている。恩意識は日本社会の各階級及び各分野に根が深く生えている。また、日本人の思想や言葉や日常生活などの方面を貫いている。「恩を与える」、「恩を受ける」、「恩に感謝する」、「恩を報いる」という行為から組まれる恩の行為のチェーンが日本だっけあっての恩倫理システムを構成している。その恩倫理システムこそ法律法規と共に日本国の団結と統一、そして社会の安定と調和を維持している。それに、その恩意識は物語や映画などの芸術手段を通じて、深く日本の一般の人々の思想に染み込んでいく。例えば、日本人に広く知られる「鶴の恩返し」という物語と「義犬八公」という映画がある。以上の物語と映画は「一旦恩を受けた後必ず恩返しを図る」ということを唱えている。と同時に、「恩返しという行為は人間のこの上ない品格である」という思想を人々に伝えている。アメリカ人のベネディクトという有名な女子が日本人のこの敏感的な恩意識を鋭く洞察し、彼女は自分の「菊と刀」という著作で日本人を「過去と世間に負い目を負う者」と呼ぶ。日本人の恩意識のいかに深刻かが少し分かる。
本論文は先行研究に基づいて、まず「恩」の定義を説明する。それに、自然環境と気候特徴、「万物に魂がある」という自然崇拝、集団意識などの面から日本人の独特の恩意識の生じる原因を分析してみたいと思う。また、恩を与える者の身分によって日本人の恩意識を分類し、考察したいと思う。さらに、日常生活で日本人の言葉習慣と行為習慣から日本人の恩意識を現す言葉表現と行為表現を分析する。最後に、その独特な恩意識が日本人にどのような影響をもたらしたのか、プラスとマイナスの両面で分析してみたいと思う。中国は日本と一衣帯水の隣国として、日本人の独特の考え方とやり方を理解しなければ、日本との交流及び協力はスムーズに行われることもできないと思う。なお、恩意識は日本人に非常に重視される精神として、その恩意識を分析し、理解を深めると、不思議だとされる日本人の考え方とやり方が理解できるようになると私は思う。そのうえ、中日両国の異文化の交流が一層進むことも当たり前のものだと思う。源'自:751`!论~文'网www.751com.cn
2 先行研究
桜井庄太郎は日本人として、日本の古典名作『古事記』と『兎の恩返し』という物語から着手して、日本人の「恩」意識を研究し始めた。彼は日本の社会と歴史、日本人の「恩」意識に関する研究をいろいろな角度から発表した。歴史の変遷につれ、日本人の恩返しは初まりの自発行為から無理やりに迫られることになっている。桜井庄太郎はその現象に注目した。それより彼は「責任」と「義務」の関係に基づき、「恩」と「恩返し」の関係を論述した。桜井庄太郎は日本人の「恩」意識に関する研究者の第一人と言うども過言ではない。