2.先行研究
神道は日本民族の固有の信仰である民族宗教であるため、日本は神道に関する研究も多くある。
伊藤聡、遠藤潤、松尾恒一、森瑞枝の『日本史小百科ー神道』(東京_堂出版.2002年2月20日)は神道の芽生えー古代から近現代までの神観念を紹介し、時代を区分した上で各時代の神観念の特徴を明らかにし、各時代の言説のうち神話や物語、説話など、古典や文学について説明している。また、神々が儀礼や芸能を通じて現実の日常空間の中に登場し、聖なる裂け目をあらわにする姿を描いている。坂本是丸、石井研士の『神道学』(弘文堂.平成27年5月15日)は神道の古典を読み、神道の歴史を探し、神道と祭りの関係を現した。または神道攷究会の『神道講座第二巻神道篇』(原書房.昭和56年)の中でも神の観念を現し、仏教などの宗教の影響で神道思想の発展を説明した。
藤谷後雄の『神道信仰と民衆天皇制』(法律文化社.1980)は戦前の宗教信仰が非民主的専制政治源`自·751~文;论:文'网[www.751com.cn、軍国主義および戦争政策に与えた影響を明らかにし、ひいては戦後成立した国家神道と天皇や国家と結びついていたものを説明した。神道攷究会の『神道講座第五巻道義篇』(原書房.昭和56年)は武士道についてを述べ、国体思想と国民道徳緒論について紹介した。そこには神道は日本人の考え方に与えた影響が見られる。片山文彦の『神社神道と日本人のこころ』(日本地域社会研究所.昭和58年9月18日)は神道の特徴は日本人の考え方の特徴ということを明らかに示し、日本人のや善悪観や労働観やおおらかさ、神観などを紹介し、多方面から日本文化を深く理解できる。そして、外国文化から日本神道に与えた影響を説き、祭日や祭の種類と、祭式や礼法や祝詞や歌舞などの文化を詳しく述べている。また神道攷究会の『神道講座第五巻文学篇』(原書房.昭和56年)では祝詞や古事記や万葉集などの文学思想を分析している。神道攷究会の『神道講座第一巻神社篇』(原書房.1981)は祭りより神社を分析し、その上で人間信仰から神社を見ている。石田一良の『カミと日本文化』べんかん社(1983_年10月25日)は神道および神道史研究の盲点を提議、神道と日本文化の関係から日本文明の特殊性と国際性を述べた。また日本神道の現状とその行方を考察している。
孟珍月の『正月から見る日本神道の世俗化した特徴』(山东农业大学外国语学院.2012年)は日本の年越しを祝う方式を紹介し、日本の正月の活動から神道が日本国民の生活に与えた影響を分析した。林绿の『日本の結婚式と宗教の関係』(读与写教育教学刊.2011)は日本の神道と結婚式の関係を分析し、婚式を例として、日常生活から神道の影響を探っている。
以上のように、各時代の神観念から神道の芽生えと発展をよく理解すれば、神道の研究をはじめとした、神道と日本文化の関係が深く理解でき、そこで文化に含まれる日本人の政治文化と風俗習慣などの方面から神道の影響が探せる。
先行研究には、神道の芽生えと発展の紹介、あるいは祭りなどの単一面から見た神道の説明が多い。神道に関する研究は極めて多岐に渡りなされ、その全てをあげることは困難であるが、本論文では神道の発展過程や日本の政治や風俗習慣などの三方面から見られる神道の影響を考察し、神道の影響を分析し、神道の内面と日本人に与える影響を探り出したい。