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    本稿はたくさんの関係資料を引用し、自分の考えを入れて論じたものである。皆様の複合動詞の勉強に役に立つことを望む。本論文は、第一章で複合動詞についての先行研究を整理する。第二章で複合動詞の定義と結合パターンを簡単に述べる。第三章で「V+V」(動詞連用形+動詞)複合動詞を研究対象として、前後要素間の語彙的関係、統語的関係、構成制限という三つの内容に分けて論じる。最後はまとめである。

    2 日本語の複合動詞に関する先行研究

    複合動詞について、日本と中国の学者はたくさんの研究がされている。主として、「V+V」複合動詞の結合条件及び分類に関する研究である。

    「V+V」複合動詞の結合条件及び分類に関する研究は大体二つの流派がある。一つは寺村、長鳩、山本は記述的な視点に立って複合動詞を扱う。一方、影山の「概念意論」の枠組みで複合動詞を分析してみた流派である。由本、松本は影山の研究を批判的に継承していた。

    21 寺村の研究

    寺村は前項動詞と後項動詞の意に着眼し、それらの意が複合動詞を構成しても保ち続けされるかどうかの観点から4種類に分類した。

    (1)自立語+自立語(例:取り入れる、落ち着く)

    (2)自立語+付属語(例:泣き始める、飛び出す)

    (3)付属語+自立語(例:差し引く、立ち上がる)

    (4)一体化した語 (例:取り成す、乗り出す) 

    22 長鳩の研究

    長鳩は複合動詞の前後要素間の修飾と被修飾関係から複合動詞を2類型に分類した。

    1類 v1+V2(修飾+被修飾)

    「Nが(を、に)v1」ともいえるし、「Nが(を、に)V2」ともいえる。

    (例:町内をみまわる→町内を見る、町内を回る。)

    2類 V1+v2(被修飾+修飾)

    「Nが(を、に)V1」とはいえるが、「Nが(を、に)v2」とはいえない。

    (例:本を読み通す→本を読む、本を通す。)

    1類と2類の分類基準がはっきり示されたところで寺村の研究より一歩進んだものであると評価できる。

    23 山本の研究源]自[751^`论\文"网·www.751com.cn/

     山本は複合動詞の格成分が前項動詞と後項動詞がどのような対応を見せるかに着眼して、複合動詞を4種類に分類した。

    (1)複合動詞の格成分が前項動詞と後項動詞のそれぞれに対応する関係がある。

    (例:雪が降り積もる→雪が降る、雪が積もる)

    (2)複合動詞の格成分が前項動詞と対応するが、後項動詞と対応しない。

    (例:水を飲みすぎる→水を飲む、*水を過ぎる)

    (3)複合動詞の格成分が後項動詞と対応するが、前項動詞と対応しない。

    (例:試験が差し迫る→*試験が差す、試験が迫る)

    (4)複合動詞の格成分が前後動詞とも後項動詞とも対応しない。

    (例:が引き立つ→*が引く、が立つ)

    山本の研究は、寺村の「意的な見方」から複合動詞を分類したのに比べて、「前後項動詞の格支配がどのような形で関わり合っているのか」という「統語的観点」から分類したものである。

    24 影山の研究

    影山は「概念意論」の枠内で「語形成」という観点から複合動詞を2種類に分類したのが広く受け入れられている。影山は複合動詞を「語彙的複合動詞」と「統語的複合動詞」に分類した。

    1類 語彙的複合動詞

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