狐についての民話は太古の時代を遡ることができる。中国民話における狐は本当に「狐」と「狸」の二種類の動物である。その上、狐の別名が多くあり、「山猫」と呼ばれた時もある。中国において狐に関する民話は禹の時代から始まった。こういう意では、中国民話における狐イメージの出現は五千年前に遡ることができる。最初の資料から『诗经•齐风•南山』:“南山崔崔,雄狐绥绥”が見えるから、当時の狐は農耕生活の主要な構成であって、中国の狐イメージは農耕生活に伴って生まれたことがわかった。 農耕生活における文化の水準が低下しているから、狐は太平の世で賢明と瑞祥の象徴として尊敬されていた。狐は、自然界に生きている真実の動物だけれども、文化上に事実を超える存在でもある。
禹の時代から明清時代まで、狐についての民話は農耕生活の特徴を持っていた。東漢の『呉越春秋』という本の中には、独身の禹が塗山に行く時、突然、一匹の九尾の狐が彼の前に現れた。農耕生活の時代に九尾の狐は王者の象徴であるから、禹は塗山の女を妻として迎えた。たくさんの本には、九尾の白い狐から化けた塗山の女と結婚したという記載がある。当時、狐は賢明な存在で、中国の民間では特に歓迎されていた。この時期から動物として狐は百姓の信仰になった。そのあと、民間物語の中で、狐についてさまざまなイメージが出現し始めた。中国には、昔の時代の農耕生活が狐文化の形成に対する重要な作用があった。
今は、中国民話にける今の狐は可愛い動物として、自然界と動物園で生活している。文化面ではある人は狐らしいずるいが嫌だという話しかたがであって、狐についての諺もたくさんある。例えば、『虎の威を借る狐』『虎と狐』など、ほかの動物を利用して、自分の利益を得た狐とか、大体は中国の諺の中のずる賢い狐に似ている形である。人間にとって動物は一つの特殊な自然記号である。実は、今日の中国人は狐に対するイメージがいつの間にか悪くなってきたみたいである。現代社会に、人間は自然との関係を極めて重视している。自然に恵まれた人々は自然を大切にすべき、感谢の気持ちを忘れない。
2.2中国民話の影響を受けた日本の狐イメージ
日本文化での狐と狸の概念が違う。狐は「狐狸」のことを指し、狸は「狸猫」のことを指さす。昔から、日本人は狐に対して特別な感情と信仰を持ち、たくさんの民話を伝承してきた。最初の狐に関する民話は、当然中国の影響を受けたものであった。何千年の歴史の中で、狐に関する文化は中国から日本へ伝えられて日本の伝統文化と結びつき、そして、日本人は自分の特別な民話を形成し他国の文化を吸収することは文化形成のパターンであっても、日本の狐イメージの特別なところもある。大量な資料を調べたら、日本の狐イメージは中国の影響を受けたことがわかった。
例えば、日本の玉藻前は妲己を原型にして設定と言われる。日本ではその正体が白面金毛九尾の狐である玉藻前の民話が有名である。民話によると、前は平安時代で現れた美女である。彼女は日本の鳥羽上皇のそばめであり、上皇に寵愛されていたという。しかし、鳥羽上皇は玉藻前に精気を吸われ、病で倒れた。後に安倍泰成によってその正体を見破られたが、その妖力は衰えなかった。最後には、僧玄翁が謡曲『殺生石』を利用して玉藻前を教化した。
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