ロリータファッションについての研究は豊富だが、研究者は関心を持っている話題が分散していると思われる。ゆえに、違う角度から、ロリータファッションが流行してきた原因を検討したい。例えば、日本の歴史と日本人の審美意識、そしてロリコンと言う男性心理が広く知られているが、ロリータファッションと結びつくことにはあまり触れていないようである。
1.3本稿の目的と方法
サブカルチャーとしてのロリータファッションが、なぜこのように流行しているのか、またはどのように流行してきたのだろうか。ロリータファッションの愛好者がどのような心理状態をもっているのか。そして、傍観者はどう思うのか。これらの問題を明らかになることは、ある程度で社会のマイノリティをより深く理解することができるであろう。
それらの問題を前提として、本論文は先行研究の成果を踏まえ、-751^文'论"文.网www.751com.cn日本のロリータファッションの形成と発展を詳細に紹介しながら、普通の読者にわかりやすいのように、独自の考えを加えてロリータファッションが流行してきた原因とその意義を解析してみたい。
2. ロリータファッションの形成と発展
ロリータファッションは、数十年の時を経て、ついに現在流行している形になった。本文は、ロリータファッションの文化的な起源と、その最初の形態、それからの発展を年順に詳しく紹介する。
2.1 文学からの発祥
「ロリータ」ということばそのものは、嶽本野ばら(2010)によれば、小説『ロリータ』に由来しているとされる 。
1955年にヨーロパで出版された『ロリータ』は、作家ウラジーミル・ナボコフの最も有名な小説である。この小説は、中年の大学教授である文学者ハンバートが初恋の人の面影を見出した、あどけない12歳の少女のドローレス・ヘイズ(Dolores; 愛称ロリータLolita)に一目惚れをし、彼女と不倫の恋愛をした最後、悲劇的な結果になったというストーリーである。このハンバートにnymphetと呼ばれる少女は、ただのあどけないだけではなく、その可愛くて単純さの上に、セクシーさがあるようでも、ないようでもある。小説もロリータの衣服と身体の細部を克明に描写している。作家のウラジーミル・ナボコフによると、ロリータ、すなわちnymphetは9歳から14歳までの、とらえどころのない儚くセクシーな気質を持っている少女のことを指す。当然、それと今日の「ロリータ」の概念は完全に異なっている。